高校生との対話 ⑧
(高校生) このごろ、自分でも大人になってきたな、と思います。人からも言われます。
私には大げさに言う傾向があって、“あるがまま”がやれないのかも……。
それは相手にNOと言ってはいけない感覚です。
今までは気を遣っていて、次に “学校へ行きたくない” が、必ず来るんです。
(田中) 自分の本音を言える人を周りに置くといい……。信頼できる味方を置くといい。
(高校生) それはハードルが高いんです。こう言われたけど、こういう場合もあるのにと。
イヤなことを我慢した部分があったのかな? (はい)
上っ面では解決しないんですよね。ただ、○○しなさい! では、問題解決にならないし……。
(田中) はい。たしかに、上っ面では解決にならないよね。
相手のことを想像して「反論」できるみたいだから、言えそうだけど?
一人で想像していたから……?
あなたは自分の中の葛藤を話してくれました。次は、相手に応答する力を身につけるといいと思う……。応答しないと、罪悪感が生じるみたいだし……。
私のことを、なにかあってもトゲトゲしない人、と感じ取りました。
それって、「感じる知性」なんです! その点は、同級生より大人です。
(高校生) 私はアドバイスが言いたい性質なんです。
こうして自分の感じたことが言えるようになってきたのが、嬉しいです。(笑)
“どうしてそんなことを言うのかな?”と相手を受けとめます。
相手にひどいことを言うのは嫌です!
(田中) 久しぶりに会った子に睨まれた時にも、“アドバイス”をすればよかった。
私は元気にやってるよ! あなたはどう? というメッセージを込めて、会釈を返すというアドバイスを……。
いい関係を築くには、ただ感情をコントロールするだけではダメなんです。
自分の感情を適切に認識して、適切に表現する。柔軟に距離を取る。
相手の感情を正確に読み取り、共感・応答したりすることが大切。
感情に振り回されるのではなく、感情を使いこなす能力が大切です。
「感じる知性」と言います。
対話を通して、「感じる知性」をもっと高めるといい……。
相手と激しく対立しても、結果的に親友になることもあります。
(高校生) 自分ならどうする、と考えるとネガティブになります。そこを考えてこなかった。人のことならいいのですが……。