どうして不登校になったのかを振り返らないと、そのまま大人になってしまいます。“早とちり”しちゃうのは、自分がどういう状況に置かれているか、分からないから…。

~ 18才との対話(24)〜

(20才)
11月のバイト収入は計15万円でした。少し休みを増やしていただいた分、減りました。
バイト先で中年の夫婦のお客さんが帰る時、彼氏についての会話をし、タイプは?と訊かれ、私は“お店から帰る時に、ありがとうと言えるような人がいいです”と答えました。
前は、ただ優しい人がいいと思ってきたけど。
ありがとうと言える人は、他のことでもそう言える人が多いと思うから。

(田中)
少し大人になったのかなぁ?(笑)表面だけでは分からないよね…。

(20才)
小さい頃は、親から“こうしなさい”と言われる。
高校出たころには、親から“もう大人なんだから、自分でやんなさい”と言われる。
そういう子が親になったとき、どう子どもと向かい合うのかが分からない・・・。そんな親もいる・・・。
子どものころ、人から自分の世界観を否定されることは、いい経験になると思う。
どう立ち直るか・・・。大人になって初めて否定されると、すべてを否定された気持ちになってしまうけど…。

(田中)
それでは、子育ての醍醐味を知らない親になってしまう。もったいない。
中学の頃、宿題が出て父に、戦争体験のことを訊いたら、答えてくれなかった。
“親を乗り超えよう”とその時、思った!父が亡くなって、母からその体験を聞いた・・・。

(20才)
そうですね。ex. 登校できなくなる!それには何かきっかけがあります。そこを見つめないと、変わっていかないと思う・・・。
私も早とちりしやすいタイプでした。自分がどういう状況に置かれているか分からないから、どうしていいか分からないから、早とちりしちゃうんです。
このごろは、あまりしなくなりました。(笑)

(田中)
そう感じますね・・・。どういう状況に置かれているか、見えてきたみたい。

(20才)
家族でも分かり合えないことはあると思います。大事なことは、面と向かって話し合わないとダメだと思う。
先日、家族でカラオケに行き、5時間うたいました。そういう時間も大事だと思います。

(田中)
利害関係でつながっているのに、信頼関係があると勘違いしている人もいる・・・。
祖父母宅で農業したり、マキ割りしたりするのって、大事な時間だと思う。
対人支援の仕事をして多くの人と向かい合って来たけど、人を100% 理解することはできないと思う…。
たまに、確かめ合うことも必要・・・。

(20才)
トラウマを抱えている人が、抱えている人の支援はできないように思います。
どうなって、自分で抱え込んだのかが分かっている人なら、支援できるかもしれないけど。
抱え込んだままにしている人は、無理だと思う。

(田中)
そう思います。不登校になったキッカケを振り返る事とも、同じかな・・・。
抱え込んでいることを人に話さない支援者は、相談者にも誰かに話した方がいい、と言えない。

(20才)
自分の地が出るかな。少しづつ、将来何をやるのか、考え始めました。(笑)


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