~対人支援の熟成 ⑧~

私は自分を責めたことがない・・・。
“ぜんぶ私が悪いんです” という 究極の責め言葉 をよく言う相談者がいました。
なんで悪いのかは、言いませんでしたので、何も伝わってきませんでした。
そして、自分を問い直してもらうように、伝えました。
なぜ?
そう、疑問を 保存 していると、いずれ 答え が見えてきます。
たとえば、相談者自らの崩れ方を間近で見て、自ら立ち上がっていく驚きの言葉を聴いて、それは相談支援のだいご味かもしれません。
相談者からの言葉から学ぶ。 時には、相談者に訊くこともあります。 お互い様です。
「“すべて自分が悪い”というふうに自分の存在を否定することで、世界の合理性を獲得する。
この感覚を、自責感と言います。臨床心理学では、自責の問題はほとんど扱われてきませんでした。この本では当事者の言葉を辞書として、自責感だけでなく、母と娘、共依存、
育児といったものにまつわる問題鵜を考えていきます。講座の語り口を活かした、やさしい
1冊です」 (「人はなぜ自分を責めてしまうのか」の裏表紙の言葉より)
“自分の存在を否定したことがない” から、僕は自分を責めたことがなかったようです。
「身体はトラウマを記録する~悩・心・体のつながりと回復のための手法~」を読み、
“目の奥に固まっていたものが開いた感覚になりました。楽になった。 私の父は大変な人で、母が苦労してきたので、私は母を支えてきました。共依存みたい…何かおかしい!と思って来たが、母を何とかしないといけないと思って来ました” とメールが届きました。
分かんなないうちに、引きずり込まれるようにそうなってしまった、でしょうか?
続いて、“当時は自分の考えはなかったけれど、今は自分の考えで動いています” と。
トラウマと共依存がどこかでつながっているんだ、と感じました。
麻痺し凍結していたけど、今は生まれ変わったように生き生きし始めている・・・。
6.6 nhk のアサイチに登場した小栗 旬さんの発言、 「自分に期待しない。身の丈にあっただけ、やればいいんじゃないか。そうすれば、柔軟になったみたい…」。
“柔軟になる” って大事だと思う。 真っ白で、相手と向かい合う。
自分の立ち位置をいつも、確認しています。 公表したものを評価するのは他人です。
記録ノートを読み返し、振り返りを繰り返します。 時々、用意している本を読みます。 バックアップしてくれる人や本は大切です。