~「人はなぜ自分を責めてしまうのか」(信田さよ子著・ちくま新書・2025刊)を読んで~

~対人支援の熟成 ⑧~

私は自分を責めたことがない・・・。

“ぜんぶ私が悪いんです” という 究極の責め言葉 をよく言う相談者がいました。

なんで悪いのかは、言いませんでしたので、何も伝わってきませんでした。

そして、自分を問い直してもらうように、伝えました。

なぜ?

そう、疑問を 保存 していると、いずれ 答え が見えてきます。

たとえば、相談者自らの崩れ方を間近で見て、自ら立ち上がっていく驚きの言葉を聴いて、それは相談支援のだいご味かもしれません。 

相談者からの言葉から学ぶ。 時には、相談者に訊くこともあります。 お互い様です。

「“すべて自分が悪い”というふうに自分の存在を否定することで、世界の合理性を獲得する。

 この感覚を、自責感と言います。臨床心理学では、自責の問題はほとんど扱われてきませんでした。この本では当事者の言葉を辞書として、自責感だけでなく、母と娘、共依存、

育児といったものにまつわる問題鵜を考えていきます。講座の語り口を活かした、やさしい

1冊です」 (「人はなぜ自分を責めてしまうのか」の裏表紙の言葉より)

“自分の存在を否定したことがない” から、僕は自分を責めたことがなかったようです。

「身体はトラウマを記録する~悩・心・体のつながりと回復のための手法~」を読み、

“目の奥に固まっていたものが開いた感覚になりました。楽になった。 私の父は大変な人で、母が苦労してきたので、私は母を支えてきました。共依存みたい…何かおかしい!と思って来たが、母を何とかしないといけないと思って来ました” とメールが届きました。

分かんなないうちに、引きずり込まれるようにそうなってしまった、でしょうか?

続いて、“当時は自分の考えはなかったけれど、今は自分の考えで動いています” と。

トラウマと共依存がどこかでつながっているんだ、と感じました。

麻痺し凍結していたけど、今は生まれ変わったように生き生きし始めている・・・。

6.6  nhk のアサイチに登場した小栗 旬さんの発言、 「自分に期待しない。身の丈にあっただけ、やればいいんじゃないか。そうすれば、柔軟になったみたい…」。

“柔軟になる” って大事だと思う。 真っ白で、相手と向かい合う。 

自分の立ち位置をいつも、確認しています。 公表したものを評価するのは他人です。

記録ノートを読み返し、振り返りを繰り返します。  時々、用意している本を読みます。 バックアップしてくれる人や本は大切です。


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