あなたはなぜ、施設で子どもをおんぶするの? (虐待からの回復とアセスメント)

~ 18才との対話 ㉝ ~

(21才)
先日、同年の二人とお酒を飲みました。二人とも少し障害があるけど、しっかり働いている。
私は運転手役なので、飲まず。 知り合いの方がいて、一次会二次会とも払ってもらいました。 
(えーっ!) その方にはあとで私から、お礼します。
翌日、母に話したら、“私なら、その二人とはもう飲みに行かないな。あなたもいろいろなことに、自分なりの優先順位をつけて動かないと…“ と言われました。  どう思いますか?

(田中)
その二人はこどもだね。 働いているんだから、飲むときは自分のお金で飲むさ! 運転手役の
人の会費は、ナシ。 コイバナもしたみたいだけど、恋愛に人を信頼するというのが、見えないね。 
運転手役、やったんだね! 僕なら二人が素面の時に一度は、なんか 言うと思う。
お母さんが言った優先順位の話は、その通りだと思う。 自分としっかり向かい合ってください。(笑)

(21才)
「漫画の原作なので、漫画に描き起こしてくれる人に、描いてもらうのが前提です。
始まりと終わりの落差があってのものです。主人公の成長、あるいは没落・・・」
私の書いた原作に、こんな論評を貰いました。

(田中)
なかなか、手厳しいというか、漫画の描き手を納得させる展開というか?  それって 対人支援
のアセスメント と共通しているところがありますね。 クライアントが納得するように、書く?
その論評を踏まえて、書き直したら、いかが? 〈落差〉〈成長・没落〉をはっきり書く。

(21才)
「本人らと面接しながら、どう支えていくかをも定めるのがアセスメント」と聞きました。
先日、施設で小さい子をおんぶしていたら、大人のスタッフから “それはよくない。
これからはおんぶしないと、あなたから子どもに言ってください“ と言われて、「それは大人から直接言ってください」と返事しました。

(田中)
はい。これまで何回かおんぶしてきたのに、何も言われなくて、ここへ来て?
おんぶしてはいけない理由は、何?   逆に言うと、あなたは、どうしておんぶしたの?

(21才)
そう思います。 虐待の内容については聞いていませんが、“馬鹿! 死ね! 消えろ!”
などの暴言が出るので、虐待の影響を感じます。 甘えてくる子はいます。

(田中)
“大人から直接、言ってください” という応答だったけど、“私はおんぶしたのは、こう
考えたからです“ と言ってほしかったな・・・。意図。

(21才)
なるほど・・・。

(田中)
親に甘えられなかった子は、多いと思う。20才を過ぎても、母親に甘える子は、いるよ。 
そして、トラウマ(虐待)を改善・回復するには、どうするのか? 話し合えばいい。
今日は、アセスメントってどうやるのか? 資料を持ってきました~ そのポイントは、
「初回の面接はとても重要です。逐語くらいの記述がいい。重要と判断した情報・第一印象。
クライアントのどこに強さや、生きる力を感じたか。
ニーズ把握と、援助目標。 臨床像の輪郭と、問題の中核。
どのような取り決めをして、初回の面接を終了したか。
その後の状況の変化や、援助目標の変化、援助の転換点は必ず記入する。
支援機関などの関りと、その内容。エコマップ(親族図)。
今後の検討課題や方針。皆さんで検討してほしいこと。」

(21才)
こどもと一緒に、何を大切にするか、優先順位をつけたり、ポイントを見極めていけたらいいなと思います。 
21才になったので、自分のこともできるように・・・(笑)


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