512人~昨年の小中高の自殺者というニュースを読んで

【512人。昨年、小中高校生で自殺した人。
子どもたちとの対話と信頼で成り立つ自殺防止チームを作りましょう。】

512人のニュースを聞いて感じたことを、書きます。
文部科学大臣は、
「味方になってくれる大人は必ずいることを知っていただきたい。
保護者や学校関係者は、生徒の微妙なサインに注意を払い、不安や悩みの声に耳を傾けてください」
と呼びかけました。
文科省の分析では、学業の不振や、入試・進路の悩みが関係しているとみられる、と。
この数字を見て、この数倍の子どもたちが自殺を考えているんだ、と感じました。

◎ このニュースをみた高校生二人から、感想&意見が届きました。

・ 512人。多いです。正直、ビックリしました。
これが当たり前になっていることが、おかしいです。
でも、私がそういう人に出会ったら、何もしてあげられないと思います。
どう接すればいいのか、分からないと思います。
しかし、それでは自殺者が減ることはありません。
減らすためには、相手がどうして自殺したいと思ったのか、
どうすれば自殺を止められるのか、考えていくことが必要だと思います。

・ “味方になってくれる大人は必ずいます。保護者や学校関係者は生徒の微妙な変化に注意を払い……”と聞いて、上っ面な言葉に聞こえます。
自殺の原因はいろいろある、家庭環境や学校生活など。 こうした現実をどうにかしないといけないと思うが、自分が自分らしく生きていかないと、世界は楽しく
ならないと思う。自分はこうしたいという意思ができなくて苦しんでいるのだから。
周りから、あれはダメ・これはダメという言葉が届くので、あ~あ 自分はダメなんだと持ってしまう子が多いと思う。周りは支配的なんです。
黙ってハグしてくれる大人が増えてほしい。

◎ 私が小6のとき、同級生が教室で自殺しました。A君と私が第一発見者でした。
それから3か月ほど、夜 一人でトイレに行けませんでした。
担任の先生は心に不調をきたし、一時休職しました。

「味方になってくれる大人は必ずいる」
いないから孤立し、自死を選ぶのだと思います。
身近にいる人たち(親・親族・友人・学校関係者・支援者など)が、必ず味方になる!
そうすることが、孤立を防ぐ近道だと思います。

どうしたら味方になれるのでしょうか?
どうしたら味方に出会えるのでしょうか?

その具体的な苦悩が感じ取れないので、上っ面だと感じました。
そのバックアップをするために、自治体ごとに「不登校・イジメ相談室を作る」
といいと思います。
保育園・小学校低学年から、〈人の嫌がることはしない・言わない・許さない〉
子どもを育てるのです。
社会で子どもたちの自律を育てるのです。
“こころを置き去りにしない社会”です。

〈長野県内の現実を分析し、公表し、一緒に考えてほしい〉

県自殺防止チームが現状の分析を公表してほしい。(経過・支援方法・要因・家族関係等)
自殺を防止できた要因はなんでしょうか?
本人とこころが通うつながりを作れていたのでしょうか?
自殺防止チームとしての反省点は、いかがでしょうか?

〈小学校の時、周りに味方がいなかったという大学生と話した〉

“小学校へ行くのがユーウツだった。級友と一緒にいたくなかった。”と。
周りの大人は気づいていたけど、受け止められなかったのかな、と思いました。
“親がいけない”と学校関係者に言われて、話す気がなくなったそうです。

子どもたちと対話と信頼で成り立つ「自殺防止チーム」を一緒に作っていきましょう。

田中敏夫記


コメントの書き込みができるようになりました。
この記事へのご感想をコメントにお書きください。
コメントにはお名前、メールアドレスを必ずお願いいたします。
書き込みは非公開となっております。ご本人がご希望された場合以外は公開されることはありません。

(旧記事にはコメントできないページがあります。ご了承ください。)